連日、熱戦が伝わる世界陸上大会。開幕前日の9月12日に行われた前夜祭では、メインイベント「1時間の間にリレーで100メートルを走った最多人数(屋外)」という世界ギネス記録チャレンジに小池百合子都知事(73)が駆け付けた。
しかし、新記録達成の歓喜に沸いた前夜祭とは裏腹に翌13日、知事の本丸・都庁は、かまびすしい声に包まれていた……。
「エジプト人に言われちゃ、おしまいだよなぁ!」
「小池、辞めろっ」「移民、反対!」
都庁前で怒号が飛び交ったのは午後4時半ごろのこと。群衆は1000人を超え、「エジプト合意撤回」など無数のプラカードが掲げられている。
開始直後にはエジプト出身のタレント、フィフィ(49)が現れ、「エジプト人に言われちゃ、おしまいだよなぁ。首席で卒業、カイロ大学? うそをつくなぁ。小池辞めろ。移民政策許さないぞ」などと声を張り上げた。
「エジプトに恩を売っている」との声
そもそも何が原因でデモは起きたのか。都庁担当記者が説明する。
「都が8月19日、エジプトと日本での雇用に関する合意書を締結しました。エジプト人労働者の就労で協力すると明記されていることから、事実上の移民につながるという指摘や、
カイロ大首席卒業を巡る学歴詐称疑惑をうやむやにするため、エジプトに恩を売っているなどの声がネット内で拡散し、同時にデモが呼びかけられたのです」
こうした動きを受けて、都はホームページで〈エジプトの労働者を都へ積極的に誘導するものではなく、移民の受け入れを促進するものではない〉と否定する。
「でも、焼け石に水でした。外国人による不法行為が頻発し、世間が敏感になっている中で、よりにもよって知事と縁深い国と合意書を結んだわけですから。
学歴詐称疑惑もカイロ大学が卒業を認めてはいますが、知事がいまだにこの件だけはしっかりとした潔白会見を開かないため、きっかけさえあれば、追及の材料となってしまうわけです」(同)
この“合意”で最も得をする者は……。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dd732c6888c52169f5b668620caad09c0c5cad30
「週刊新潮」2025年9月25日号 掲載