【芸能】“芸能人がいるタワマン飲み会”に参加した女性の末路。エピソードは「すべて事実」【漫画】

【芸能】“芸能人がいるタワマン飲み会”に参加した女性の末路。エピソードは「すべて事実」【漫画】

タイトルにある通り、芸能人との飲み会に参加した女性の物語は、一見憧れの体験のように思えますが、実際には複雑な人間関係が渦巻いています。

若さと美しさと“性”を武器に、東京で生き抜く女性たちの姿を描いた漫画『トウ狂女子図鑑 ~普通じゃ足りない私たち~』(新潮社)。3月7日に発売された電子コミックス第1巻では、“推し”と繋がるために人生をかける女性が主人公として登場。主人公はひょんなことから推しと同じユニットのメンバーと一夜の関係を持ってしまうのだが、そんな夢のようなことが現実にあるのだろうか。

今回は、芸能ライターとして活躍する原作者の阿部ベア氏にインタビューを敢行。港区周辺で密やかに行われているらしい“芸能人飲み会”の実態について話をうかがった。

◆芸能人飲み会エピソードは「すべて事実」

――本作で描かれている“芸能人飲み会”は本当にあるのでしょうか。

阿部ベア(以下、阿部):基本、すべて事実ベースで描いています。第1巻の主人公は、僕の芸能記事のネタ元として何度も取材を受けてくれている、地下アイドルの女性をモデルにしています。彼女はよく「男性アイドルの○○と関係があった」とか、そんな話を聞かせてくれますね。

――彼女たちはどのように有名芸能人と繋がるのでしょうか。

阿部:ファンからのDMに返信をする芸能人が一定数いるので、まずはそういう人と関係値を築いて、そこからはひたすら紹介で数珠繋ぎ的に芸能人との飲み会を重ねていくようです。ちなみに、僕らのような芸能ライターも、彼女たちと似たような感じで芸能人やその周辺の人々と繋がり、スキャンダルの情報を得ていますよ。

――そもそも、阿部さんはどういう経緯で芸能ライターに?

阿部:僕はちょっと特殊で、数年前にプライベートの飲み会でとある有名芸能記者さんと知り合い、当時フリーターだった僕に彼が「君、ヒマだったらうちでバイトしなよ」と言ってくれて。そこから取材の手伝いをするようになり、芸能ライターの道へ進むことになりました。本当にたまたま始めた仕事ですが、芸能スキャンダルを追うことにはやりがいを感じています。世間で絶対に話題になるであろう出来事を、自分が誰よりも先に掴んでいるというのが快感ですね。

◆男性アイドル2人と一般人女性2人が同じホテルの部屋で…

――本作の反響について教えてください。

阿部:最初は主人公に対して批判的なコメントが多かったのですが、話が進むにつれて、だんだんと主人公のバカさ加減を楽しむ漫画になり(笑)。いまでは主人公を応援するような声も見受けられるようになりました。これもすべては作画の高田千種先生の“漫画力”ですね。僕の原作だけではこうはならなかったと思います。

――阿部さんの取材力が生かされているところも多いのでは。

阿部:実際に芸能人飲み会に行った人に何回も話を聞いて、ディテールを追求しました。読者の方には「どうやったらこんな会に行けるんだろう」と思いながら楽しんでもらえたら嬉しいです。

◆“上納”はお笑い芸人が作った文化

――これまで聞いた中で、特に印象的だった“芸能人飲み会”のエピソードを教えてください。

阿部:そこそこ人気のある男性アイドルが、後輩の新人男性アイドルを喜ばせるために女性2人をシティホテルに呼んで、同じ部屋の中で2:2でローテーションしながら致したという話を女性から聞いたことがあります。当事者の2人はとても楽しんでいたようなので、これはいわゆる“上納”ではないと思います(笑)。

――いままさに話題のアレではない、と。

阿部:上納というのは、芸人さんが作った文化なんですよね。芸人業界には“カキタレ”という、端的に言えば“ヤレる女”という意味の言葉があるのですが、昔は「いまからすぐにカケる(ヤレる)女連れてこい!」と後輩に無茶ぶりする悪い先輩もいたようです。ただ、最近はみんなすぐに写真を撮っちゃうし、SNSが発達しているから、そういうのは少なくなっていると思います。いまになって上納が騒がれていますが、女性側だって自ら進んで飲み会に行くパターンも多い。ハメられたとか、貢物にされているばかりではないんですよ。この漫画では、そういう側面も伝えたいと思っています。

◆ファンを裏切るアイドルには制裁を

――本作を書く上で苦労した点について教えてください。

阿部:僕は「芸能人つながり事件簿」みたいなノリで書いていたのですが、漫画って事実を羅列するだけじゃダメで、そこにドラマ性を持たせることの難しさを感じました。最初のほうの話は結構前に書いたもので、いま読み返すと拙い部分も多く、恥ずかしさを感じます。繰り返しになりますが、ベテラン作家の高田先生の力を借りて面白くしていただきました。

――主人公の、世の中をナメたような言動も面白いです。

阿部:主人公の“煽り”は高田先生オリジナルですね。おかげでだいぶ漫画らしくなりました。連載を通じて「主人公はこういう子なんだ」と、僕自身がわかってきた部分もあります。

――今後はどのような展開になっていくのでしょうか。

阿部:本編は「アテンダー編」に突入しました。ただ、主人公は一応アイドル。芸能人と飲み会ばかりしてファンを裏切っている部分があるので、そこに対する制裁は加えなくてはと思っています(笑)。

――実際、本作の主人公のように、芸能人と繋がる目的で芸能界デビューしたタレントやアイドルはいるのでしょうか。

阿部:正直、まあまあいますね。主人公のモデルになった地下アイドルの子は、もともとは本気でアイドルを目指していたのですが、同じユニット内に芸能人との繋がりが目的でアイドルをやっている子がいて、その子に影響されてしまったようです。アイドルとしては売れないけど、飲み会で有名人と繋がることによって承認欲求を満たせるのかもしれませんね。

――最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

阿部:読者の方には「またまたぁ」と思われるかもしれませんが、本作で描いていることは、すべて事実をベースにしています。何年か前の港区で本当に起こっていたことだと思いながら、楽しんでもらえたら幸いです。

<取材・文/渡辺ありさ>

【渡辺ありさ
1994年生まれ。フリーランスライター兼タレント。ミス東スポ2022グランプリ受賞。東京スポーツ、週刊プレイボーイ、MEN’S NON-NO WEB、bizSPA!フレッシュなどで執筆。隔月刊漫画雑誌グランドジャンプめちゃ」にて連載中の漫画「スワイプ」の原作も務める

『トウ狂女子図鑑 ~普通じゃ足りない私たち~』より

(出典 news.nicovideo.jp)

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