【芸能】元人気グラドルが語る“AV出演強要”の実体験「洗脳されていたのかな、と今は思っています」
【芸能】元人気グラドルが語る“AV出演強要”の実体験「洗脳されていたのかな、と今は思っています」
元AKB48研究生として芸能生活をスタートして、その後はVシネ女優、グラドルとして活躍した金松季歩(34歳)。とくにグラドル時代は、そのギリギリまで攻めたセクシーさから「18禁グラドル」と呼ばれ、多くの男性ファンをドキドキさせた存在です。
2023年にグラドル、そして芸能界から一度は完全に引退宣言をしましたが、2024年にセクシー女優として復活。そんな彼女ですが、実は芸能人時代にAVへの「出演強要」の被害に遭いかけた経験がある、との事実があります。
今回は出演強要の実態と、セクシー女優としてのデビューを決めた理由などを深掘りしました(※内容は当時の体験談で現在のAV業界では行われていません)。
◆撮影時に凍傷になりかけて救急車で運ばれた
――まずは芸能界での経歴を聞かせてもらえますか。
金松季歩(以下、金松):AKB48の研究生を1年程度続けましたが、そのまま活動辞退しました。そのあとは演技の道に進もうと考えて、それからグラビアアイドルとしてデビュー、の流れです。
――初めてカメラの前で脱いだのは、Vシネマに出演したときとのことですが、どう思いました?
金松:そのときは、とくに「脱ぐ」ということ自体を特別に考えてはいませんでしたね。恥ずかしい、みたいな気持ちはなくて、現場が寒くて凍傷になりかけて救急車で運ばれたのが一番の思い出です(笑)。
◆「脱ぎの仕事」しか来なかったVシネ女優時代
――脱いだことより強烈な思い出があるんですね。そのあとは演技のお仕事は?
金松:最初のお仕事で脱いでしまったので、そのあとはもう「脱ぎ前提」のお仕事しか来なくなってしまって。結局Vシネマの出演1本で、演技のお仕事は終わってしまいました。
――出演強要の被害に遭いかけたのは、そのタイミングだそうですね。
金松:はい、お仕事がうまくいかないので、ずっとお世話になっていた男性に相談したんです。そうしたら「じゃあ、グラビアでもやってみようか」と言われて。「グラビアだったらいいかな」と思って面接に行ったんですけど……。
◆「グラビアの面接」と騙されてAVの面接に
――その面接がAVメーカーの面接だった、と。
金松:最初にアンケートの紙に記入するんですけど、名前や生年月日、血液型から始まって、だんだんエッチな質問になっていったんです。そこで「おかしい」と気付いて、とりあえずアンケートだけ答えて帰ろうとしたら「プロポーションチェックを」と。
――写真撮影ですかね。
金松:はい、結局全部脱いで、写真を撮られて。それでその日は終わったんですけど、帰り道はずっと「だまされた」と考えていました。
後日、「デビューが決まった」との連絡があったんですけど、そのとき「話が違います、やりません」と答えたら「ふざけんな!」と態度が豹変して。駅のホームだったんですけど、泣きながら「それだけはできません」って電話を切りました。そのあとは電話が来ても無視して、住所も知られていたので引っ越しもして……。
◆「断ればいい」は怖い思いをしていないから言える
――そこまでしないと不安ですよね。それまでは信頼していた男性だったんですよね?
金松:今考えると、ちょっと洗脳みたいなものだったのかな、と。その人とは、身体の関係もありましたし……。
――相手が好きだったわけではないんですよね?
金松:恋愛感情はまったくありません。「色気が足りないから、教えてやる」みたいな流れです。
――出演強要が問題になったときに「断ればいい」「親や警察に相談すればいい」のような意見が多く見られました。実際に出演強要を経験した金松さんとして、断れるものだと思えますか?
金松:私の場合は電話で断ったので、まだなんとかなりました。でも実際に目の前で暴力的な態度に出られたら、怖くて「やります」と言ってしまったかもしれません。結局、引っ越しまでして逃げなければなりませんでしたし、実際に怖い思いをしていない人はなんでも言えるかな、と思ってしまいます。
◆「18禁グラドル」として活躍後に完全引退宣言
――そのあとはグラビアアイドルとしての活動開始ですか。
金松:一度芸能界を離れて、フリーターをしていた時期がありました。でも「芸能界でなにもできていない」という気持ちがあったので、グラビアアイドルとして復帰したんです。けっこう私も後先考えない部分があって、内容がどんどん過激になって「18禁グラドル」なんて呼ばれるようになっちゃいました(笑)。
――その後、2023年に芸能界から完全に引退を宣言していますね。もう「やりきった」と思えたんですか?
金松:18禁グラドルと呼ばれるようになって、お仕事の幅がすごく狭くなってしまったんです。過激すぎるお仕事はできないし、下着モデルみたいなキレイなイメージのあるお仕事もできないし、という状況で。
――アダルトなイメージがあると、そうなっちゃいますよね。
金松:写真集も出せたし、雑誌の表紙にもなったし、地上波のテレビにも出演できたし、やりたかったことは一通りやれたなと思って引退を決めました。
◆もう一度輝きたくてセクシー女優デビューを決意
――でもそのあと、セクシー女優としてのデビューを決意したのはなぜでしょうか?
金松:「やりたいことはやった」のは事実なんですけど、やっぱり自分に言い聞かせる感じでもあったんです。だから引退して昼職を始めてからも、友達とスタジオを借りて撮影をしたりしていました。でも満足できなくて……。だからって、グラビアアイドルとして再デビューはしたくない、そう思ったときに「MUTEKI」さんからオファーをいただいていたのを思い出したんです。
――グラドル時代にオファーは届いていたんですね。
金松:実は引退後もオファーをいただいていて。話を聞くだけでも聞いてみよう、と思って話を聞いて、デビューを決めました。
◆AV業界へのイメージは明るいものに
――でも出演強要の経験があって、AV業界に対してマイナスイメージはありませんでしたか?
金松:そうですね……。ただ、当時とは違って「AV新法ができた」という話は知っていました。それに三上悠亜さんや明日花キララさんみたいなセクシー女優さんが活躍していたのもあって、当時のイメージとはガラッと違っていましたね。むしろセクシー女優さんは、みんなかわいくてスタイルもいいので「私が同じ場所で戦えるの?」と思っていました(笑)。
――実際にデビューしてみていかがです、戦えそうですか?
金松:もう今年35歳になるんですけど、若い子とは違う魅力があるんじゃないかな、と思っています。大人の色気が好きな男性もたくさんいますからね。ルックスやスタイルは勝てないと思っていましたけど、自分の努力次第で戦える、と今は感じています。
――その覚悟があるからか、デビュー作は高評価ですね。やっぱりグラドル時代からのファンの方もたくさん見ているようで。
金松:「やっと出てくれたか」って感じですかね。でも「男優さんとカラんでいるのが見られない」って方もいて「早くヌードイメージDVDを出してほしい」と希望されました(笑)。
◆AV新法は女の子が出演するために大切な存在
――先ほどちょっとAV新法の話が出ましたが、やっぱりAV新法があったから安心してデビューできたんでしょうか?
金松:そうですね。この法律があれば出演強要はできない、というのを私自身がデビューのときに実際に感じたので。「私がどうしたいのか」、つまり自分の意思を尊重して出演できるのは、安心できる点ですよね。もし「やっぱりやめたい」となったときにやめられるのも、良いところだと思います。
――契約から撮影まで1か月の期間がありますが、金松さんはその間に悩むことはありましたか?
金松:私はもう決意を固めていたので、考えていたのは「この1か月でどれだけ自分をキレイにできるか」だけでしたね。
◆AV新法には改善点も多い
金松:でもAV新法は良い点ばかりじゃないのもわかっていて。やっぱり女優さんや男優さんが体調不良などで出演できなくなったとき、別の方を「1か月前に契約していないから」という理由で呼べないのは不便だな、と思います。あと撮影からDVDが発売されるまで半年くらいかかってしまうので、そこはちょっと長すぎるかな、と。このあたりが改善されるとうれしいですね。
――最後に、どんなセクシー女優になりたいか、目標を聞かせてください。
金松:「セクシー女優と言えば、金松季歩」と名前が挙がるような女優さんになりたいです。今までの活動で「○○と言えば」で名前が挙がることはまずなかったので。それから、今後デビューする女の子たちから「金松季歩みたいになりたい」と思ってもらえるような、憧れてもらえるような存在になりたいと思っています!
<取材・文/蒼樹リュウスケ 撮影/アクアスピリット>
【金松季歩】
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【蒼樹リュウスケ】
大学在学中に成人誌出版社で編集のアルバイトを始め、そのままアダルト業界に定住。大手AVメーカーの雑誌編集部を経て、フリーライターとして独立。好きなことを書きたいと思った結果、アダルトならなんでもありな文章を書きまくる生活を送っている