【芸能】有吉弘行、レギュラー10本以上に加え“意外な趣味”の冠番組スタート!一人勝ち状態のワケ
【芸能】有吉弘行、レギュラー10本以上に加え“意外な趣味”の冠番組スタート!一人勝ち状態のワケ
2024年に入っても、有吉弘行の勢いが止まらない。
現在、数多くのレギュラー番組でMCを務めている有吉だが、なんと新たにBS朝日で今年10月8日から「園芸番組」をスタートさせる。番組名は『夢が咲く 有吉園芸~Road to start a garden shop~』(以下、『有吉園芸』)で、毎週火曜よる10時30分から放送のレギュラー番組となる。
◆100万の超高級植物を購入『有吉園芸店』のオープンを目指す
この番組は、2023年11月に1時間の特番として第一回目を放送。その後、4回にわたって特番という形で編成され、待望のレギュラー化が決定したという。有吉にとってBS初の冠番組となり、プライベートでハマっているという園芸の魅力を伝えるのがコンセプトだ。
これまでは、お笑いコンビのマシンガンズなどがゲストとして登場し、超レア植物を紹介するコーナーなどを放送。店員に植物の育て方をキチンとレクチャーしてもらうなど、有吉がMCを務める番組とは思えないまじめな内容も話題を集めた。
また、番組では100万の超高級植物の子株を購入し、有吉が高級植物を売る『有吉園芸店』のオープンを目指すという企画も進行。新感覚の園芸番組となり、BSでの放送とはいえ、またも有吉がテレビ業界に新風を巻き起こすことになりそうだ。
◆なぜ、有吉弘行はここまで人気が続いているのか?
有吉といえば、『NHK紅白歌合戦』の司会まで担当し、日本を代表するMCに成長した。現在では、『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK、毎週土曜日よる8 時15分放送)や『有吉の壁』(日本テレビ、毎週水曜よる7時放送)など、ラジオやCSまで合わせると1週間で10本以上のレギュラー番組を担当している。
しかも冠番組が多く、過去に例がないほど多忙でMCとして頂点を極めていると言っても過言ではない。なぜ、そこまで有吉はテレビスタッフから人気が高いのか?
大きな理由の一つとしては、有吉の「探究心の強さ」が挙げられる。
有吉は、新たにスタートする『有吉園芸』に関して、最近になってプライベートで園芸に激ハマり中だと公言。また、テレビやラジオで散歩にハマっていることを明かしているが、『有吉くんの正直さんぽ』(フジテレビ、土曜日ひる12時放送)という形で視聴者へ魅力を紹介している。その他にも、『有吉クイズ』(テレビ朝日、毎週日曜日しんや0時25分)では、企画「プライベート密着クイズ」で、さまざまな趣味や興味があることを発表してきた。
過去には、プロ野球、格闘技、プロレス、さらに風俗産業に詳しくマニアも唸(うな)るような知識を番組で披露してきた有吉。さまざまなことに興味があり、常に驚きや発見をみつけていることで、番組の良いところを引き出そうと探求して最大限に面白くする努力をする。その結果、次々とMCを任せられているのではないだろうか?
これまでわれわれはテレビで数多くのMCを見てきたが、心底楽しそうに番組を担当しているタレントがどれだけいただろうか。
有吉に関しては、一部の番組では型にはまったMCを務めることもあるが、基本的には本人が一番、レギュラー番組で楽しそうに収録に挑んでいる。探究心が強いからこそ、どんな番組・企画でも楽しめる。それこそが、MCとしての有吉の強みだと考える。
◆自由奔放な毒舌キャラ、テレビのコンプライアンス重視にピッタリ!
さらに、魅力の一つがトークの引き出しの多さだろう。猿岩石時代の大ブレイクから売れないどん底生活を経験した有吉は、自由奔放なキャラで『内村プロデュース』や『リングの魂』(ともにテレビ朝日)などで大暴れ。さらに、毒舌キャラを確立させタレントに悪口に近いあだ名をつけ再ブレイクした。
この自由奔放な毒舌キャラは、ただ悪口をいうだけでなく、本質を突きながら笑えるギリギリの所に落とし込むことで成立させていた。この経験があることで、現在でも他の芸人やMCとは違う着眼点を持ったトークを展開でき、視聴者からの共感を獲得。唯一無二のMC像を作り上げ人気が拡大していくことになった。
また、さんざん毒舌やあだ名を付けてきた経験から、炎上しないような発言のラインを心得ている感もある。現在は、視聴者からのクレームにテレビ各局が怯(おび)えコンプライアンスが重視される中で、ほどよい毒舌で視聴者を楽しませられる有吉の能力は存分に活かされるだろう。
ただ大人しいだけでなく、視聴者が求める過激な毒も吐きながら、炎上するような事態にはしない。そのバランス感覚こそが、視聴者だけでなくテレビスタッフからも信頼を得ているのだろう。
◆TPOをわきまえた過激発言の塩梅、売れない中で努力
有吉は、再ブレイクのきっかけとなった毒舌キャラを確立させるため、トークの引き出しを無数に作り出す努力をしたと思われる。さらに、相手を怒らせない絶妙なバランスも習得。
これは、猿岩石時代の有吉を見ればわかるが、もともと持っていた才能ではなく、売れない中で努力して作り出した本人だけの武器だろう。この、トークの引き出しの多さや、ちょうどいい塩梅の毒舌こそが、誰も真似できない有吉だけの魅力になっている。
ちなみに、2010年から続くラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN)では、テレビで考えられないような毒舌や暴言を連発。それでも、ギリギリのラインで誹謗中傷や個人を陥れるような発言はなく(出演する芸人は、暗黙の了解でボロクソにされるが…)、職人的な毒舌を披露している。
しっかりとTPOをわきまえた毒舌を各メディアにあわせ使い分けているからこそ、魅力的な誰も真似できないMCとして活躍できるのだろう。
◆父になり好感度が上がって、変わったMC番組が増える可能性も
そんな有吉だが、フリーアナウンサーだった夏目三久さんとの結婚を経て、2024年3月に第1子の誕生を発表(出生日、性別は非公表)。子どもが生まれたことでさらに好感度が上がり、人気がいま以上に高まる可能性を秘めている。
新しくレギュラー化される『有吉園芸』もそうだが、有吉は地元・広島をピックアップする『有吉弘行の故郷に帰らせていただきます。』(RCC中国放送・TBS)や、テレビの可能性に迫る『有吉弘行の脱法TV』(フジテレビ)など、実験的な番組も特番として抱えている。
今後は、NHKを含むキー局のGP帯のMCだけでなく、こういった少し変わった番組に出演し、MCとしての可能性を広げていくのではないだろうか。
というのも、これだけ忙しい有吉が、BSでしかも園芸番組をレギュラーとして立ち上げる意味がどうしても理解できないからだ。持ち前の探究心が働き、新しいことに挑戦する姿勢が見受けられ、新たなサプライズを巻き起こしそうな予感がプンプンとしている。
現在、お笑い芸人としてMCの可能性を広げ続けている有吉。抜群の好感度と影響力を持っているいまこそ、われわれを楽しませてくれるような驚きの新番組をドンドン作っていってほしい。
<文/ゆるま小林>
【ゆるま 小林】某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆